ピアノ調律師、執筆中

西東京市のピアノ調律師のブログです

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プロフィール

西東京市在住。ピアノ調律師・ITコンサルタント。2児の父、子育て真っ最中。

高校卒業後、ヤマハビアノテクニカルアカデミーにて調律の技術を取得。ベヒシュタインのあるホールの専属調律師として活動し、多くのアーティストのコンサート調律を担当。

イェルク・デームスのコンサート・録音を企画し、自身で調律。

プロ アルテ ムジケのアーカイブ音源ダウンロード販売で購入できます(mp3またはwav)。

以下の雑誌でも取り上げられました。

[鈴木淳史/音楽評論家] 芸術新潮08年3月号より抜粋

以前、会津田島のホールでイェルク・デムスのピアノリサイタルを聴いたことがある。知らない街の初めてのホールに、心地よい緊張感を覚えたものだ。 ホールの音響も申し分なかったが、そこに置かれた、良く調律されたベヒシュタイン製のグランド・ピアノの響きは格別であった。バブル以降、各地のコンサート・ホールは、スタインウェイ製ピアノを所有することが、ステイタスになっている。いや、どちらかと言えば、「これがあれば、恰好がつく」といった消極的な選択に近いのかもしれない。 まるで、ルイ・ヴィトンの鞄のように。この日、わたしは久々にベヒシュタインの渋い音色を堪能した。 スタインウェイのように表現の幅は広くないものの、その狭い範囲のなかでの事細かなグラデーションが美しいのだった。このリサイタルの直後に同じピアノで録音されたCDが、最近リリースされた。 ブラームスの微細な陰影感、ドビュッシーの素朴と言っていいほどの愉悦感が、わたしの中に蘇った。ローカルな場所で聴く、ローカルな音楽。それは、日々の生活と切り離された環境で耳を澄ます快楽を教えてくれる。

連載 許光俊の言いたい放題 第92回「極上ベヒシュタインを聴く」 https://www.hmv.co.jp/news/article/610120129/

海外アーティストを相手に調律を行うには一般教養が重要だと感じ大学に進学。

東京理科大学 理学部物理学科 卒業
東京大学大学院 理学系研究科物理学専攻 修了

卒業後、大手メーカーの研究者として半導体の研究に従事。論文や国際学会発表、特許取得など多数。

2020年に転職し、現在はITコンサルタント・データサイエンティスト。

(Bechstein)リスト:巡礼の年/ホルヘ・ボレット(p)

使用楽器はBechstein

Bechsteinの特徴が最も表れている録音。
もし自分が死んだ時、神様に「天国にCD5枚だけ持ってきていいよ」って言われたら間違いなく、ホルヘ・ボレットの「巡礼の年」を真っ先に手にします。

ケルト神話などに出てくる妖精の「この世のものとも思えない美しさ」のようで、非現実的かつ幻想的な雰囲気がある。 気高く、細密で、目の覚める、そして陶酔的な響き。

この録音のすごいところは、ピアノの響きが香ってくること。音が聞こえると色が見える共感覚の人はそれなりにいるでしょうが(ちなみに調律師はこのタイプの人は多い)、「香り」のように聴覚が視覚以外の五感を刺激したのは、これが最初の経験でした。

超絶技巧よりも内面をとらえる演奏

リストの後期の作品群は、技巧と精神性に渡り橋が架けられた作品だけに、どうしても曲自体の身振り手振りが大きくなってしまっていると思います。

ボレットというピアニストも若かりし頃はヴィルトヴォーゾで鳴らしていたピアニストですが、この録音集は68歳の頃のもの。この時期のボレットは、そういう大げさな部分を含むリストの作品を、ひとつの大きな呼吸の中で表現できた。ひとつひとつの表現がわざとらしくなく、大いなる説得力があります。 ボレットの録音には、何も足すべきところがなく、何も引くべきところがない。

ちょうど、リストがヴィルトヴォーゾから精神的な音楽に様式を変えたように、ボレットも年齢とともに深い内面を描く術を手に入れたのでしょう。

このアポロ的なものとディオニュソス的なものの強烈な一体感は、他ではちょっと味わえません。

はてなブログカスタマイズ(CSS)Tips集

このブログのレイアウトを自分でカスタマイズをしています。この投稿でその内容を公開しますが、基本的には自分のための備忘録です。

全体的な知識

カスタマイズのコードを貼るところ

ダッシュボード>デザイン>カスタマイズ(レンチマーク)→デザインCSS です。


色見本

原色大辞典でカラーコードを確認しています。
www.colordic.org


はてなブログにコードを書く方法

Markdown方式でコードを書く(私は使っていませんが「はてな記述」でも可能) コードをバッククォート×3(Shift+@)で挟む


Font Awsomeの使用

管理画面>設定>詳細設定>headに要素を追加

カスタマイズ内容

ブログ本文
body{
background:#f0f8ff;
font-family: "メイリオ";
}

#title a,
#blog-title #blog-description {
color: #000000;
font-size: 2em;
font-family: "メイリオ”;
}

#blog-title {
padding-top: 50px;
padding-bottom: 50px;
height: initial;
text-align: center;
}

.entry-content {
    font-size:17px;
}


アンダーラインを蛍光ペン風にする
article u{
    text-decoration: none;
    background: linear-gradient(transparent 50%, #fff1cf 50%);
}


目次デザインの変更

こちらのサイトの中段にあるデザインをコピペ www.fuji-blo.com


見出し

見出しはこちらを参考に少しだけいじっています。 saruwakakun.com

h2 {
  padding: 0.5em;/*文字周りの余白*/
  font-size: 20px;
}

h3 {
  position: relative;
  color: white;
  background: #93c9ff;
  line-height: 1.4;
  padding: 0.5em 0.5em 0.5em 1.8em;
}

h3:before {
  font-family: "Font Awesome 5 Free";
  content: "\f14a";
  font-weight: 900;
  position: absolute;
  left : 0.5em; /*左端からのアイコンまでの距離*/
}

h4 {
  border-bottom: solid 3px #dcdcdc;
  position: relative;
}

h4:after {
  position: absolute;
  content: " ";
  display: block;
  border-bottom: solid 3px #93c9ff;
  bottom: -3px;
  width: 20%;
}

h5 {
  position: relative;
  padding-left: 1.2em;/*アイコン分のスペース*/
  line-height: 1.4;
}

h5:before {
  font-family: "Font Awesome 5 Free";
  content: "\f00c";/*アイコンのユニコード*/
  font-weight: 900;
  position: absolute;/*絶対位置*/
  font-size: 1em;/*サイズ*/
  left: 0;/*アイコンの位置*/
  top: 0;/*アイコンの位置*/
  color: #93c9ff; /*アイコン色*/
  font-weight: 900;
}


サイドバー

サイドバーは基本的には以下のサイトのCSSをコピペ。
redo5151.hatenablog.com

コピペだけだと反映されなかったので、「font-weight: bold;」を追加し、 contentの値の頭に「\f」を追加したらうまく動きました。

例:「content: "\f2bb";」(赤字部分)


追従するサイドバー

目次は、以下のサイトを参考にしました。 twilyze.hatenablog.jp

トップページでの目次の表示と、目次を押すとトップに飛ぶリンクが不要かなと思いまして、以下のように変更を加えています。

{
  class : 'page-index',
  title : 'このページの記事一覧',
  listPage : true,
  display : true → false
},
{
  class : 'page-archive',
  title : 'このページの記事一覧',
  listPage : true,
  display : true → false
},
const TOC_TITLE_TOP   = true → false


ソースコードを一括選択

こちらのサイトのCSSをコピペ 7cc.hatenadiary.jp

食洗器回りの清掃を圧倒的に楽にする裏技

わが家の食洗器設置状況

食器洗い洗剤を素手で扱うと、手がガサガサになってしまいますよね。調律師としては指先のケアは死活問題なので、食洗器を導入しました。

f:id:Shint:20210110203758j:plain

 調理スペース(=作業スペース)がふさがれてしまうことは、技術者としてはありえないので、都内のマンションだとどうしても写真のような設置になってしまいます(かさ上げ商品もあるそうですが、女性だと使いにくいかもしれない高さになってしまいます)。

 

この配置で問題なのが、シンクのぬめりや汚れ。こまめに掃除するしかないのですが、劇的にその掃除が楽になった方法を紹介します。

 

食洗器の排水(熱湯)による殺菌

当初何も考えないで、排水口をシンクの排水溝の近くになるように配置していたんですよね。そしたら、食洗器の排水口から出る湯気で温まってしまい、奥まったところが大変なことになっていました。

 

ところが、食洗器から排水されるのは熱湯「この熱湯を利用して、食洗の度にシンクを殺菌すれば汚れが激減するのでは?」と思い、次の写真のように排水口を設置してみました。

 

f:id:Shint:20210110211201j:plain

ポイントは、排水ホースを上側に設置するだけ。

 

f:id:Shint:20210112004704j:plain



このくらいの範囲で、食洗器を動作させるたびに熱湯による消毒が行われます!

 

とりあえずこれで半年間くらい運用していますが、圧倒的に1回の掃除が楽になりました!

 

寒くなってきたことも加味しても、かなり効果が大きと思います!

 

最後に

裏技を一言でまとめますと、

  • 食洗器から排出される熱湯により消毒する

 

調律師のような技術職をしていると、家の中のことを自分でやることが多いです(食洗器のアース配線は天井を這わせているのですが、それも自分でやりました)。

 

そうしていると、生活の中でも小さなことに改善点があるなぁと気が付きます。気づいてしまえば、大したことはないことが多いので、これからも「技術者視点での生活の改善点」をお伝えしていきます^^

 

同じことでお悩みの方がいらしましたら、是非やってみてください!

 

 ちなみに我が家は3人家族ですが、パナソニックの「プチ食洗器」を使用しています。だいぶ楽にはなりましたが、やっぱりスペースが許せば大き目の食洗器をお勧めします。

 

奥様の身長が高ければ、かさ上げも一つの方法です(うちは妻の身長的にNGでした)

あなたはどれ!?高性能イヤフォン final Bシリーズの紹介

マツコの知らない世界でも話題沸騰の5000円で手に入る高性能イヤホン「E3000」を提供するfinalから、超個性的なシリーズが出ました final Bシリーズ

E3000が万人受けするようなスペックを狙ったのに対し、Bシリーズはそれぞれ異なる音作りのコンセプトで開発がされており、どの機種も超個性的な仕上がりになっています。

だからこそ、

  • 「すべて良いことしか書いていないけど、結局、自分に合った機種はどれ?」

といった悩みもあると思います。

この記事では、調律師で音のプロである私が、各機種はどんな音源を得意とするか、または苦手なのかをレビューします。(以下、あくまで個人的な感想です。そして、メーカーの説明とは、全く異なることを言っています。)

 

final B1/B2/B3 サマリー

Bシリーズは三種類。簡単なサマリーは以下のようになります。

製品名 B1 B2 B3
得意な音域 低音 高音 中音
音像 手前 中程度
感度※ 低い 高い 中程度
得意分野 Fusion
Pops

クラシック
(器楽曲、歌)

クラシック(オケ)
Jazz

販売価格 約7万円 約3万円 約5万円

結論から言います。個人的には、それぞれの機種がどの音域を得意とするかが最も重要だと思います!

低音が得意なB1、中音が得意なB3、そして高音が得意なB2。

この個性によって、得意なジャンルが決まるといっても過言ではありません。

 

レビュー環境

今回は、PCからUSB-DACで出力しレビューしました。以下、環境を紹介します。

再生音源:

上から高音、中音、低音をカバーしているセットにしてみました。

 

B1 最も低音の再生能力に優れた機種

f:id:Shint:20210110031621j:plain

(出典: https://final-audio-design-directshop.com/fs/final/f_earphones/FI-B3B2SSD)

この低音は本当にすごいです!

エレキベースが主役の曲であるMarcus Millerの”Power”を全く歪むことなく再生しています。

エレべのオクターブ下をユニゾンしているシンセサイザーの音が明快です!

よくもまぁ、こんなに小さいイヤホンのドライバーから、人間の可聴範囲ギリギリの低い音が再生されるのだと感心しっぱなしでした。

このシンセの音をちゃんと再生できているのは、この3機種ではB1だけです。

ビシッ!と締まった低音はやっぱりカッコイイ!素直にそう思いました。

この低音は、ヘッドフォンすら凌駕します。

オーケストラでもチェロやコントラバスの動きがはっきりわかり、「ここは、こんな楽譜だったんだ」というような新たな気づきがあり楽しいです。

中低音の解像感はすごいの一言。

一方、高音は苦手のよう

アコースティックなピアノやバイオリンの音色には、非常に高い「倍音」が重要になってくるのですが、何枚ものベール越しに聞いているように抜けが悪く、倍音がうまく再現できていない。

気の抜けたビールのようです。

ダイナミックレンジが狭いことも特徴であり、曲が盛り上がろうにも、イヤホンのほうがついていけない。

なんとも聞いていてフラストレーションがたまります。

B1は、JazzやPops、クラブミュージックのように低音の要素が含まれている音楽を聴く方、中でも、ベーシストのような「低音大好き!」な方に特にお勧めします!

 

B2 最も高音の再生能力に優れた機種

f:id:Shint:20210110031738j:plain

(出典:https://final-audio-design-directshop.com/fs/final/f_earphones/FI-B2BSSD)

B1とは真逆で、高音の抜けが非常に良いです!

ピアノ、ヴァイオリンなどのアコースティックな楽器の音色を決めるのは倍音(非常に高い弦振動から発せられた音)だといっても過言ではありません。

B2だったら、「あ、このピアノはベヒシュタインだ」とピアノのメーカーさえ手に取るようにわかります(このようなヘッドフォンもなかなか無いです)。

ピアノの音色の雰囲気、質感、香りさえ表現可能です!

もう一つの特色は、音源が極めて近くに感じられる(音像が近い)ということ。

楽器と自分の間に隔てるものは何もなく、ダイレクトに音が飛んでくる感じがします。

サラウンディング的に響くシステムの器楽曲は「どこから音が出ているの?」と違和感がありますので、むしろ音源位置が特定されるのは好ましい。

「沈める寺」では、あまーく、かつ、透き通るピアニシモから、フォルテシモの「鉄骨が響いている」感まで、非常に高いレベルで楽器の特性を再現していました。

この高音もまた、ヘッドフォンを凌ぐすばらしさと言えましょう。

また、(Jazzなど電子的な音が入っていない、クラシックの)歌ものにも最適です。

今回準備した音源ですと、キャスリーン・バトルやフレッチョ・タリアヴィーニが「目の前に現れて、私のために演奏してくれた」という感覚に陥りました。

一方、低音は苦手です。

Jazzはどんな曲を聴いても、ベースが「ぺんぺん」とか「ぺしぺし」と言うように聞こえてしまいます。

B1ではあれほど聴いていて楽しかったMarcus Millerがなんともコミカルに聞こえてしまうほどです。

三味線かって。

それに反してピアノは無駄にゴージャスに響いてしまいます。

あの素晴らしきSTACEY KENTの「Shall We Dance?」のピアニスト David Newtonにも、肩をたたきながら「じぶん、出しゃばりすぎやで」とアドバイスしたくなるような、なんとも言えないアンバランス感が出てしまいました。

B2はクラシックの中でも器楽曲や歌を聴く方に断然おすすめです!9割ピアノ曲を聴く私はコレ!3万円で高級ヘッドフォンよりも素晴らしい高音が手に入ると思えば、どう転んでも幸せになります!

 

(追記)

配線にも差がありますが、B2はブラックケーブル、B1とB3はシルバーコートケーブルが使われています。B2はケーブルをシルバーコートケーブルに変更することによって、さらに高音の伸びを得ることができます

 

幅広く音楽を楽しむのであればB2とブラックケーブルをお勧めしますが、やはり、私のようにピアノ(器楽曲)しか聴かない方はには、シルバーコートケーブルをお勧めします!

 

 

 

B3 最もバランスの良い機種

f:id:Shint:20210110031837j:plain

(出典:https://final-audio-design-directshop.com/fs/final/f_earphones/FI-B3B2SSD)

B1とB2の中間のようなスペックで、高音も低音もそつなく鳴らし、音源との距離も近く感じられる、最もバランスの良い機種だと思います。

ベース、ピアノ、ドラム、歌のそれぞれの掛け合いが重要なJazz、あらゆる音が混在するオーケストラなどに使用すると最も効果を発揮する機種だと思います。

事実、STACEY KENTやMel Tormeを聴いているときは、ベース、ピアノ、ヴォーカルの掛け合いを一番楽しめたのは、このB3です。

B2は高音が得意と言いましたが、バイオリンやピアノが演奏によっては「キシキシ」「キャンキャン」といったように聞こえてしまうことがありました。

「そんな演奏のアラなんてわからなくていいからとにかく音楽を楽しみたい」というなら、ピアノ、バイオリン、歌を聴く方にも安心しておすすめできます!

私は他にE4000を持っていますが、明らかにクリアさはB3の方が上。

となるとE5000と比較したくなるのですが、そのレビューはいつかやってみたいと思います!(E5000のほうが安いし)

B2は音楽を音楽として楽しむすべてのユーザーにお勧めできます!やっぱり音楽は、複数の旋律、リズムと旋律、または楽器同士の「対話」があってこそ面白いと思います。

ただし、家で聞く分にはヘッドフォンという選択肢もあります。(中古ならオーディオテクニカのATH-2000Xが約3万円で手に入ってしまう時代です)

B3はハイレゾのポータブルプレイヤーと組み合わせて、いつでもどこでも最高の音楽を、というところに強みがあるのかなと思います。

 

まとめ

これまでをまとめますと、

  • 「私はPopsやクラブをよく聴き、特に低音が好きだ!」 → B1
  • 「私は器楽曲が好きでほとんどクラシックだ!」 → B2
  • 「私は幅広いジャンルをまんべんなく聴く!」 → B3

となります。

ぜひ、ご自身の好きなジャンルに合わせて試してみてくださいね。

最後まで読んでくれてありがとうございました!